2017/08/07

日本で引退生活 引退資金編

引退資金を考える

月に一回のペースで続けているシリーズです 引退後は日本で暮らそうと決めたものの、今すぐというわけでもなく、だいたい5年後くらいを目安にしています これには我家なりの理由があるのですが、果たして計画通りに行くかどうかわかりませんが、残されたアメリカ生活中に引退後の資金を準備しておかないといけません


年金以外をどうするか?

年金だけでは十分に暮らせるほどの金額ではありません アメリカの年金の月額は、最高で3千ドルくらいと聞いたことがあります ソーシャルセキュリティーの徴収額には上限があるからです 年金とはいえ、税金もかかりますしこれだけでは足りませんね 3千ドルも貰っている方はほんの一握りです 千ドル以下の層がいちばん多いのではないでしょうか? そうすると全く足りないわけです

日本で働いていた時に年金を納めていれば、そちらも貰うことが出来ます 年数が足りなくてもアメリカでSSを納めていれば年数にカウントされますので、受給資格はあります 納めた金額により受給額は決まりますので年数が少なければ、僅かな金額かもしれませんが払い損にはなりません

日米の年金を合わせたとしても、やっぱり足りませんね さて、どうしましょうか?



401K や IRA を積み立てておく

これは基本です 会社勤めの方は401K 、我家は自営業なので IRAになります IRA の場合、所得税控除になりますので上限まで入金しておくべきです 現在の上限は年間5500ドル(50歳以上は6500ドル)です

私の場合、かれこれ20年はMax入金していますがちっとも増えていません 20年前の上限は年間2000ドルでした インフレに追いついていない気がします 401KもIRAも運用は自分でしなくてはいけませんので、リスクとリターンを考えたバランスが重要になります 財テクが得意ならまだしも、素人ではそうそう増えるものではありません 老後の資金として頼りになるほどには貯まっていません それでも毎年の所得税をセーブするという意味では上限まで入金しておいたほうがいいです


生命保険は頼りになる

子どもの大学の学費を払いながらは、毎年のIRAを入金するだけで精一杯で全く余裕がありません 引退の日は近づいてくるのに焦りますが現実です 引退後の資金を考えた時に、いちばん頼りになるのはおそらく持家でしょう 売ってもよし、貸してもよしでこれは大変頼りになります それ以外では生命保険がIRAなんかよりよっぽど利回りよく貯まっていました アメリカの生命保険は日本の生命保険に比べると相当有利なのをご存知でしょうか? 折角、アメリカに住んでいるのにこちらの生命保険に加入しないなんてもったいなさすぎます

20年ほど前の子どもの誕生時に夫には生命保険に加入してもらいました 夫にもしもの場合、子どもを育てて行く為の保障のようなものです その後、家を購入する際も借入金以上の保障の保険でしたので安心でした 毎月の保険料の他に追加で払っていましたので、予定より払い込み年数も短くなり現在は払い込みは終了しています 子どもの大学進学前に保険料の払い込みが終了していたのには大変助かりました

息子の大学進学を機に家計の見直しをした際に、保険の見直しももちろんしました その際に保険やさんに教えて頂いたのは、アメリカでは生命保険は引退資金として生きている間にほとんどの人が引き出してしまうということです 死亡保障だとばかり思い込んでいた夫も喜びました 自分で払い込んだ保険料を自分が生きているうちに使うことができるのです しかも、思っていたよりかなり増えていました

これは20年前に加入する際の保険選びが正解だったわけです 生命保険も金融商品ですから様々なプランがあります 保険会社によっても利回り、運用実績が全く違います 日本人の方は日系のP社に加入される方が多いようですが、アメリカの保険会社の中では P社は決して運用実績がいい方ではありません 二年前に息子の生命保険に加入する際も、アメリカでは大手のN社とF社から見積もりを取りましたが、大手と言えども内容は全く違っていました 同じ保険料を18歳から20年間払い続けて、N社では120歳まで保証が続きキャッシュバリューも増えていきますが、F社では80歳を前にキャッシュバリューがゼロになる見積もりでした 保険の種類が違うとは言え、この違いに愕然としたものです もし、80歳を前にキャッシュバリューがゼロになる保険に夫が加入していたとすれば、恐ろしいことです  

知らないということは恐ろしいことで、エージェントさんの言いなりになるのではなく自分でしっかり吟味して保険には加入する必要があります 保険選びを間違えなければ、引退後の資金として十分頼りになる金額が貯まる可能性があります 駐在員の方でも、アメリカ在住時にこちらの生命保険に加入されることをおすすめします 日本の生命保険とは比べ物にならない利回りが期待できるはずです






まとめ

引退までになんとか引退資金を増やしたいものですが、息子の学費の支払いがある間は余裕がありません 既に払い込みが終了している生命保険ですが、有難いことにキャッシュバリューは増え続けています 不動産価格も上昇しているので、家の価値も上がり続けています 生命保険の加入と家の購入は将来の為にも出来るだけお若いうちにしておかれるほうがいいでしょう 



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2 コメント:

Alex and Kaori さんのコメント...

いつも為になる記事ありがとうございます。
今回の記事の生命保険についてなのですが、これはUniversal life insuranceのことでしょうか?私たち夫婦も5年ほど前に日本でいう所の「掛け捨て」と「積み立て」に入りました。ただ「積み立て」(これがUniversal lifeと考えていいんですよね?)のシステムが日本のものとは違うんだなと恥ずかしながら後で理解して。こちらは満期というのがないですよね?N社のものに入って利回りも良いと聞いた(ま、営業の人なのでもちろんそう言いますが)のですが、これで良かったのかなー?と思ってたので今回の記事を読んでちょっと嬉しくなったりしました。多めに払い込みすることも出来るんですね、知らなかったです。ちょっと調べてみようと思います。
Roth IRAにをやらないとと思っていたのですが、運用は自分でなのですね!知らなかったです。普通の貯金するよりはやはりIRA等に入れて行ったほうがいいのだろうと単純に考えていましたがこちらも勉強しないといけませんね。
私たちは今のマーケットだと家購入は出来ない(高すぎる・・・)ので今はどうにもならないのですが、他の資金運用についてもっと調べてみようと思います。

pomo-mom さんのコメント...

Kaoriさん:

お久しぶりですね いつも当ブログを読んで下さってありがとうございます Kaoriさんのブログも拝見させて頂いています 

うちの生命保険はWhole Life です 生命保険は各社プランが様々で理解するのが大変です Whole Life だと120歳くらいまで保障が続きます 満期というのが払い込みのことでしたら、運用次第ではいったん払い込みが終了した後も、支払いが発生する可能性もあります  
追加で保険料を払うことが出来るかどうかはプランによります また条件も付いています 生命保険については簡単には説明できませんのでその内また記事で取り上げてみたいと思います

IRAは Roth とTraditional とあり、今の所得税を少なくしたければ Traditional です  Roth は所得税控除がないかわりに将来、引き出す時に課税されません どちらがいいのかは人によりますので、この件も次回の記事で取り上げてみます