2016/12/28

アメリカ大学事情 その4

FAFSA と CSS の申請はお済ですか?

間もなく大学願書の提出期限を迎えます 最後の追い込みをしている方もいらっしゃるでしょうし、方や早期提出組の方たちは既に合格発表を手にして進学先が決定しているお子さんもいらっしゃることと思います 


FAFSA と CSS を申請する

大学願書を出し終えると、後は合格発表を待つばかりなのですが、FAFSA や CSSの申請はお済でしょうか? 今年から、FAFSA の申請において重要な変更がありました 10月1日より申請が出来るように変更されました そして申請するTax Year が2年前となりました 来年進学される方は2015年の Tax Return を申請しますが、IRS から自動で情報をFAFSA にトランスファーする機能が利用できますので、正確かつ簡単に申請できるようになりました これまでは数字を見つけて入力しなくてはいけませんでしたので、申請を完了するまで平均して1時間ほどの時間がかかっていると言われていました 決して難しくはないのですが、言葉の壁や数字に不慣れだったり、様々な理由で申請すればファイナンシャルエイドが貰える家庭でも申請しないが為に貰えていない家庭が相当数いるということです そのようなご家庭の救済策にもなるはずです

これは私が感じていることですが、日本人のご家庭で FAFSA と CSS の申請率は高くないのではないかと推察しています 案外知らない方も多いように思います UC に進学する場合、FAFSA を申請してもファイナンシャルエイドが貰えるケースはとても少ないですが、私立の場合、相当な高額所得のご家庭でもチャンスはあります 例えば年収が40万ドルを超えるご家庭でも、大学に在籍している子どもが3人いるとなると、3人目のお子さんにはファイナンシャルエイドが降りる可能性があります





2015年の Tax Return の重要度

FAFSA と CSS の申請は、最終学年を除いて大学に在籍している間は毎年行います 今は過渡期で毎年なにかしら変更があるのですが、今年の変更は重要な意味があります 現役生の場合、2015年を2回使うことになります 何故なら、今年のFAFSA に2015年の Tax Return を既に提出しているからです 我家も今年のFAFSA の申請に 2015年の Tax Return を使いました  IRS から自動トランスファーが今年から出来るようになってとても簡単になりましが、Tax Return を早く済ませておく必要があり、Tax Return が完了してもFAFSA にトランスファー出来るまでタイムラグがありました これからは2年前の Tax Return を使うわけですから、全く時差がなく申請することができます  Tax Return を焦って早く済ませる必要は FAFSA ではなくなりました

そこで2015年の問題です 何かの理由で2015年の収入が多かったご家庭には都合の悪い変更となります 反対に、何らかの理由で2015年の収入が低かったご家庭には良い変更です 今後は、2年前の Tax Return を 申請する訳ですから、かなり早くからの対策が必要になります 具体的にどうすればいいかわからない方は、ファイナンシャルエイド関係のセミナーや専門のファイナンシャルプランナーさんに相談するなりして、お勉強を始められるといいと思います

今のところ、2年前の Tax Return を使用することになるのは FAFSA だけですが、CSS の方も追随するのではないかと言われています 


ファイナンシャルエイドとアルバイトの関係

日本の大学生に比べて、こちらの大学生はアルバイトをしないと思いませんか? お勉強が忙しいのも理由のひとつですが、ファイナンシャルエイドが関係しています FAFSA とCSS の申請は、親だけでなく、本人の Tax Return も提出する必要があります あまりアルバイトで稼いでしまうと、貰えるはずのファイナンシャルエイドが貰えなくなる可能性があります 本人が稼いだ分は、まるまる差し引かれると思っておいたほうがいいでしょう 

ファイナンシャルエイドを全く貰っていないのでしたら、問題ありませんが入学時にある程度のファイナンシャルエイドが貰えたとして、その後にアルバイトで本人にある程度の収入があった場合は、2年後のファイナンシャルエイドは少なくなってしまうかもしれません CSS 利用のファイナンシャルエイドなら、1年後に影響します

息子の大学では、FAFSA と CSS をどちらも申請する必要があります 留学生にもファイナンシャルエイドを出している大学だからなのですが、ニーズベースのファイナンシャルエイドの他に、大学独自のスカラシップも出しています 収入が多くニーズベースのファイナンシャルエイドが貰えないご家庭でも FAFSA とCSS を申請していることにより、大学のスカラシップを貰える場合があるのです その場合でも本人に収入があれば減額されてしまいますので、勉強する時間を削って働く意味があるかどうかはよく考えなければなりません

ファイナンシャルエイドやスカラシップをそれなりに貰っているご家庭なら、無給のインターンシップで将来につながる経験を積む方がいいかもしれません 

息子の場合も、少ないスカラシップを減額されるぐらいならとアルバイトはしていません 勉強が忙しくて働く時間がないのもあります それでも音楽家なので高校入学時より、GIG で稼いでいました 高校のオケでは毎年ツアーがあり、ヨーロッパツアーの旅費はかなり高額でしたが せっせとGIG で稼いでは旅費の半分くらいは自分で稼ぎ出してくれました GIG Money は学校に入るので個人の収入にはなりませんし、他にも学校を通して結婚式の演奏など、現金払いの仕事も貰えました アルバイトの収入があっても 少額でTax Return の必要のない金額なら、問題ありません


まとめ

ご存知のとおり、アメリカの大学の学費は巨額です 加えて、寮費や食費、教科書代など諸々経費を合わせると信じられない金額になります FAFSA や CSS を 申請することにより、ご家庭の収入によってはファイナンシャルエイドが貰えます UC よりも、私立の学費が安くなる場合もあります FAFSA や CSS を申請していれば、合格発表後すぐに 実際の学費寮費などの金額をパッケージされて送られてきますので、進学先を決定する上で重要な判断材料になるはずです


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