2016/11/05

アメリカで家を買う その3

集合住宅選びの注意点



アメリカでは平均5年くらいで家の買い替えをするといいます  ライフスタイルに合わせて、住み替えていくのはこちらでは普通です


我家も息子が就学前にタウンハウスを購入しました  一戸建てが買える予算はなく、コンドよりは戸建て感があるかもと深く考えないで住み始めました 素人同然で購入しましたから、何もわからなくてそれこそ見た目に騙されたクチです 実際住むまでわからなかったことがいっぱい、タウンハウス暮らしの中身は?


共同管理組合の中身を知る


LA エリアで タウンハウスというと、日本でいうところのメゾネットスタイル、もしくは縦割り住宅 のことです 横は繋がっていますが、上から下までは自分のプロパティです 構造上、フロントとエンドユニットが日当たり、間取りの上で優位です 更に価値があるのは、プライベート・ガレージの物件です ガレージから直接、自宅に出入りできるようになっているものです

私の経験上、シングルのビルで建っているものよりは 向かい合った二軒のビルとして建てててある物件の方が地下のドライブウェイも広く使えますし、ユニット数が増えて共益費の積立もアソシエーションの運営上もいいように思えます 少ないユニットの場合、オーナーが頻繁に入れ替わっているとアソシエーションの運営が全く機能していなかったりします ある程度古い物件でしたら、大修復が必要になった場合、莫大な修繕費をユニット数で割った金額を請求されることもあります

ユニット数がある程度ある場合は、管理会社に運営を任せている場合も多いです 毎月の積立金は多めになるかもしれませんが、その方が後々安心です

私たちは素人だったので、アソシエーションにどのくらいお金が貯まっているのかも調べないで購入してしまいました 3年半住んでいた間に、誰かが売る際にインスペクションでなにかが問題になり修理費を千㌦以上請求されるということが何度もありました 月に数百ドルの HOA Fee ですが、実際には相当な金額を払っていたことになります

ここには長く居てはいけないと悟りました 家探しは続行です




タウンハウス・ライフ


当時住んでいたのは、プライベートガレージでユニット数6軒の物件です 前のオーナーがかなり気合を入れたリモデルをしていたのでどこも直す箇所もなく最初はとても気に入っていました

憧れのプライベート・ガレージでしたが、これが思ったより大変 地下のガレージに車を入れてそのまま家に入られるのはすごく便利なのですが 買物をしてきて、荷物を一階のキッチンまで運ぶのが一苦労  これはガレージに2台目の冷蔵庫を設置して多少楽にはなりましたが 出かける荷物も何もかも持って降りて、また持って上がっての繰り返し 

1階はキッチン、リビングになってます  普段は、1階で生活して寝るときは2階の寝室、バスルームを使います  2階にはランドリーがあり、これは地下にないだけ楽ではありましたが 集合住宅なので、お洗濯の時間は気を使います  一番苦しかったのは、私のオフィスが3階にあったこと 実際には2階の主寝室のロフトということになっているのですが 普通の寝室以上の広さがあり、サンデッキに出られるしと 見た目はおしゃれで素敵なのです でも、3階まで階段を上り下りする生活というのは想像以上に苦痛でした 

おしゃれなロフトも当時まだ2歳の息子には危険きわまりない構造で 落っこちたら確実に死んじゃうってくらいの高さです これも入居前に転落防止の柵をつけたので、見た目ダサダサになっちゃいました 小さい子と住むような構造ではなかったですね  サンデッキで、夏にビニールプールで水遊びなんかは楽しかったですけれど 

仕事に行く夫は全然、階段も家の構造にも不満はありませんが、毎日自宅で生活している私と子供には地下一階、地上部3階の階段暮らしが大変なんてものではありませんでした どうして私がいつまでも家探しをしているか、夫は全く理解してないばかりか本気で買う気なんてないのがアリアリでした 子どもが小さいうちは庭付きの家で育てたいと強く思ったものです 楽器も習い始めてましたので、集合住宅でレッスンをするのも限界がありました


ババ抜き

不動産価格の底は、1996年ごろです 我家がタウンハウスを購入したのは99年、住んでいる間に世間の状況は刻一刻と変わっていました  不動産バブルに向けて、家の値段はどんどん上がり始めてました  このタウンハウスに住んだ3年半の間に何回オーナーがが入れ替わったでしょうか? 修繕積立金が底をついてしまったのを知ってからというものは、ババ抜きじゃないですが 早くここを抜けて次に行かないと大変とばかりに家探しにエンジンがかかってきました

更に嫌なことは、アソシエーションのプレジデントをする人がいなくなってしまったこと 元々は私たちの前のオーナーさんが弁護士さんでプレジデントをされていましたので、そこまでいい加減というわけでもなかったのです ところが、新規の私たちは別として残った5軒のうち、お隣のシニアのおじいちゃんは対象外ですし、やっと引き受けて下さった方もいつ売却して出ていくかわからない状態です 

集合住宅の購入にはアソシエーションの調査をしっかりしなくてはいけないと思い知りました 世帯数が多いコンドミニアムはしっかりした管理会社に任せているところが多いと思いますが 世帯数が少ないタウンハウスを購入する際には修繕積立金の額やアソシエーションの運営実態を調べることは必須です

ドキドキハラハラ状態で住み続けている間に、数か月おきに誰かが売りに出し、その度に売値が値上がりしていきました コンディションもいいうちに早く売り抜けなくてはと当時は焦るばかりでした

今では息子も大学生となり家を出ましたので、そろそろダウンサイズする時期を向かえているので、コンドやタウンハウスもチェックしていますが、恐ろしいほどの値上がりです 以前住んでいた物件は今や99年当時の購入価格の4倍もしています お給料の値上がりと比べても凄まじい値上がり率です ボロ屋敷に2年住んで1Mの利益も凄いですが普通のタウンハウスでも15~6年住み続けるだけで1Mの値上がりはしているのです 

当時の私たちにはババ抜きのババとしか思えなかった物件でしたが、ロケーションは素晴らしく修繕費が貯まってなくても、アソシエーションがいい加減でも階段が大変だとしても、売れる物件だったのです この辺りは、リーマンショックの折も価格の停滞はありましたが値下がりは全くしていません 96年の不動産価格の底だった時から一度も下がっていないエリアです



集合住宅選びのまとめ

集合住宅を買う際は、アソシエーションの運営実態と積立金を必ず調査することと ロケーションはなにより大事ということですね




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