2017/11/05

アメリカで家を買う その16

住み替えの選択

アメリカではライフスタイルに合わせて家を住み替えるのが普通です 場所も、家族向きの地域、シングルに住みやすい街といろいろあります 我家も子どもがキンダーに入ってすぐに今の家に引っ越しました 一軒家にこだわったのは、庭のある家で子どもを育てたかったのと 楽器を習っており、集合住宅で練習するのは憚られたからです 

息子も大学生となり家を出ましたので、夫婦二人暮らしにはもう少しコンパクトな家でもいいのではないかと、2年ほど前に 家探しをしていました 結局、引っ越しを諦めたのですが、その理由をご説明しましょう


一軒家から集合住宅へ

息子の楽器の練習の問題もなくなり、庭の手入れも負担が大きくなってきましたので 次は集合住宅でもいいのではないかと思い始めました 住み替えると言っても、戸建ての購入は、よほど遠くに行かないかぎり不可能な金額です 仕事先からほど近いというのが第一の条件ですので、戸建ての選択はありませんでした

以前住んでいたタウンハウスが、ペンシルハウスで地下に駐車場、一階がリビング&ダイニング、二階が寝室、三階がホームオフィス&サンデッキ と階段だらけの家で 年を取ってからとても住める家ではありませんでした 今更、階段だらけの家には住めないので、コンドしか選択はないと思っていたら、理想的なタウンハウスがリストにありました 

場所は、隣の市になるため相場は今の場所より、若干お安め 通勤時間は今とほとんど同じでした タウンハウスといっても、ガレージが一階部分にあり地下に部屋がありません つまり、今の家と構造は同じ 二階建ての家と同じということです これなら住めると思いました

ユニット数も多くもなく、少なくもない15軒でした あまりに少ないユニット数の物件は、管理組合がいい加減なところが多く、修繕準備金不足のところも多いのです ある程度のユニット数があると、管理会社に任せている場合もあり、そこは調査が必要ですが、多めのユニットの物件の方が何か修理があったとしても、一軒あたりの負担が莫大になることは少ないと思います

築年数も新しめで、将来日本に引き上げる時にレントに出しやすい物件に思えました 新しいので内装もとても気に入っていたのですが、ここ 今の家より大きかったのです 今の二階建ての戸建てより、タウンハウスの方が大きいなんて、びっくりです お庭はありませんが、広々としたパティオがあり、二階のバルコニーも広めの作りです 内装は、今の家より完全に上、豪華な造りでした

ほとんど買う気満々だったのですが、買いませんでした


住み替えなかった理由

家の値段がさほど上がってない時代は、住み替えても問題はありませんが、最近の不動産の値上がりは凄まじく、簡単に住み替えられる状態ではありません 買い替えても利点が全くないのであれば、買い替える意味がありません プロパティタックスも十分に考慮しなくてはいけません 昔に購入していればいるほど、プロパティタックスの金額は低いのです 以前にも触れましたが、20~30年ほど住み続けていれば間違いなく勝ち組です LAの不動産価格の底は、1996年頃です そこからずっと上昇を続けています ぴったり20年ほど前に購入した方は、大勝組です

いくら今住んでいる家が高くなっているからと言って、下手に買い替えると、せっかくのお得なプロパティタックスを捨てることになります うちも、気に入ったタウンハウスは確かに価格はお安めでしたが、プロパティタックスは今と変わらない金額でした では、買い替えの利点はどこにあるかというと、売った家のTax やあれこれ経費を考えると全く利益は出ず(モーゲージの残りは清算出来る計算でした)、戸建ての手入れから解放されるくらいしかなかったのです

なにより、今後の物件の価格の上昇は やはり戸建ての方が上であるとの結論に達しました

我家は、将来日本に帰国する予定です 家はレントに出すつもりです そうすると、管理は戸建てより、集合住宅の方が楽で貸し易いと思ったのですが 買い替えはあまりに利益がなくあきらめました 集合住宅では HOA の毎月の支払いもありますし、これが最近は結構します レントに出しても、プロパティタックスやHOAの支払いを差し引くと、利益はそこまで出ないのです

それともうひとつ、長く戸建てに住んでから集合住宅に引っ越すとなると、HOA の集まりとか鬱陶しく感じます お隣と壁で繋がっていますので、深夜の入浴やお洗濯にも気を使うところです 






まとめ

戸建てと集合住宅では、それぞれに一長一短あり簡単には比べられません 年を取れば、集合住宅の方が 楽なのは確かです 豪華なタウンハウスに住んでみたいとも思いましたが、熟慮の上、引っ越しは諦め 日本に帰国するまでこの家に住み続けることにしました 

売却をしなかった理由は他にもあります 税金上の理由なのですが、その話はまたいつか日本で引退生活シリーズの方で触れてみます


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